探偵事務所のサイトを何社見比べても、「無料相談受付中」「即日対応」の文字は大きいのに、肝心の料金や、どんな人が相談に乗ってくれるのかはどこにも書かれていない——比較しようにも、比べる材料が見つからない。そう感じたことはありませんか。その感覚が正しいのかどうかを確かめるため、うわきしらべ編集部は、全国218社の探偵事務所の公式サイトを1社ずつ確認する独自調査を行いました。
結論:今回の218社調査では、無料相談を明示する事務所が79%に上る一方、具体的な料金を公開しているのは19%にとどまりました。女性相談員(22%)や匿名相談(27%)など、比較検討で本当に知りたい情報ほど事前には公開されていない構図です。この記事では調査データを示したうえで、公開されない情報を無料相談でどう確かめればいいかを解説します。
調査の概要:全国218社の公式サイトを1社ずつ確認
2026年8月時点で、全国7ブロック(北海道・関東・東京・中部・近畿・中国・九州)の探偵事務所218社を対象に、各社の公式サイトの記載を確認しました。見たのは、依頼を検討する人が事前に知りたいはずの次の6項目です。
- 無料相談ができるか
- 即日対応をうたっているか
- 匿名での相談が可能か
- 女性相談員が在籍しているか
- 返金保証・成功報酬制があるか
- 具体的な料金(〇〇円〜)を公開しているか
なお、探偵業の業務の適正化に関する法律(出典: e-Gov法令検索)によると、探偵業を営むには公安委員会への届出が必要とされています。ただし届出は営業の最低ラインであり、公式サイトにどこまで情報を載せるかは各社の判断に委ねられています。この記事に登場する数値はすべて今回の218社調査によるもので、法令や公的統計の数値ではありません。また、「サイトに記載がない」ことは「対応していない」ことと同じではない点も、あらかじめお断りしておきます。個社名を挙げる目的ではなく、業界全体の傾向をつかむための調査です。
調査結果:入口の情報は8割、比べたい情報は2割
まず、6項目の集計結果をご覧ください。

| 項目 | 明示している社数 | 割合 |
|---|---|---|
| 無料相談 | 174社/218社 | 79% |
| 即日対応 | 156社/218社 | 71% |
| 匿名相談が可能 | 60社/218社 | 27% |
| 女性相談員の在籍 | 49社/218社 | 22% |
| 返金保証・成功報酬制 | 54社/218社 | 24% |
| 具体的な料金(〇〇円〜)の公開 | 43社/218社 | 19% |
数字は、きれいに二層に分かれました。「無料相談」(79%)と「即日対応」(71%)という、相談の入口になる情報は7〜8割の事務所が明示しています。一方で、匿名相談(27%)、女性相談員(22%)、返金保証・成功報酬制(24%)、具体的な料金(19%)という、他社と比較するための情報は2割台にとどまります。
言い換えると、「まず相談に来てもらう」ための情報は手厚く発信されているのに、「相談する前に各社を比べる」ための情報は、多くの事務所で公開されていないのです。
無料相談は8割、料金公開は2割——数字が示す情報格差
この二層構造をもう一歩掘り下げます。今回の218社調査で無料相談を明示していた174社のうち、具体的な料金まで公開していたのは39社のみでした。「相談は無料です。ただ、料金は会ってから」という組み立ての事務所が多数派ということになります。
さらに、女性相談員・匿名相談・返金保証(成功報酬制)の3つすべてを明示している事務所は、218社中わずか7社(3%)でした。逆に、女性相談員と匿名相談のどちらも明示していない事務所は128社(58%)と、半数を超えています。
公平のために書いておくと、料金を出しにくい事情は確かにあります。浮気調査の費用は、対象者の行動パターンや調査日数、調査員の人数で大きく変わるため、一律の金額を掲げにくいのです。ただ、目安すら書かれていないと、依頼を検討する側は各社を比べる物差しを持てません。この非対称が、探偵選びを難しくしている情報格差の正体だと、今回の調査で見えてきました。
私が探偵を探していたときも、料金ページを開くと「詳しくは無料相談で」という会社ばかりでした。結局3社に問い合わせて、やっと総額のイメージがつかめた記憶があります。今回の数字を見て、あの探しにくさは自分の調べ方のせいではなかったんだと納得しました。
相場の物差しを先に持っておきたい方は、浮気調査の費用は1日だけならいくら?で料金の仕組みを押さえておくと、見積もりを受け取ったときに高いか安いかを判断しやすくなります。
地域差:開示に積極的な近畿、意外と控えめな東京
今回の218社調査を7ブロック別に見ると、地域差もはっきり表れました。
| 項目 | 明示率が最も高い地域 | 明示率が最も低い地域 |
|---|---|---|
| 無料相談 | 近畿 86% | 東京 71% |
| 匿名相談 | 近畿 46% | 九州 11% |
| 女性相談員 | 関東 33% | 東京 16% |
※このブロック分けでは、東京と関東(東京を除く)を別に集計しています。
目を引くのは東京です。事務所の数が最も多く、競争が激しいはずの東京が、無料相談の明示率(71%)でも女性相談員の明示率(16%)でも最下位でした。競争が激しいほど情報開示が進む、とは限らないようです。一方の近畿は、無料相談(86%)と匿名相談(46%)の両方でトップ。同じ業界でも、地域によって「どこまで見せるか」の姿勢には差があります。
夫のことを初対面の男性に話すのはどうしても構えてしまいそうで、私は女性の相談員がいる事務所を探しました。サイトに書いていなかった事務所でも、問い合わせたら「女性が対応します」と言ってもらえたことがあります。書いていないから諦める、はもったいないと思います。
地域によって開示の傾向は違っても、「会う前にすべては分からない」という構図はどの地域にも共通しています。だからこそ、無料相談を受け身の場ではなく、こちらから確認する場として使えるかどうかが、探偵選びの分かれ目になります。






