「相手のことを確かめたい。でも、素行調査と身辺調査のどちらを頼めばいいのかわからない」——探偵社のサイトを見比べるほど、言葉の違いに迷ってしまいますよね。そもそも人を調べること自体に迷いがあるのに、調査の種類まで自分で判断しなければいけないのは心細いものです。調べたいと思うこと自体は自然な感情ですから、まずは言葉の整理から一緒に始めましょう。
結論:素行調査は対象者の「現在の行動」を尾行・張り込みで確認する調査、身辺調査は経歴・生活状況・評判など「人物の全体像」を確認する調査です。行動の事実を押さえたいなら素行調査、結婚や採用の前に人物像を確かめたいなら身辺調査が向いています。この記事では両者の違い、身上調査という言葉の意味、目的別の使い分けと依頼時の伝え方を解説します。
素行調査と身辺調査の違いを一覧表で整理
まず結論の表からご覧ください。

| 素行調査 | 身辺調査 | |
|---|---|---|
| 確かめる対象 | 現在の「行動」 | 経歴・生活・評判など「人物像」 |
| 主な手法 | 尾行・張り込みによる行動確認 | 聞き込み・データ調査+行動確認 |
| 時間軸 | 「いま何をしているか」 | 「これまで+いまどんな人か」 |
| 典型的な悩み | 帰りが遅い、行き先を知りたい | 婚約者の経歴が本当か知りたい |
| 報告の中心 | 行動の記録(日時・写真) | 確認できた事実の整理 |
ひとことで言えば、素行調査は「点と線」、身辺調査は「面」の調査です。素行調査は特定の日の行動を時系列で押さえるのに対し、身辺調査は勤務先・生活実態・交友関係・評判といった複数の角度から人物の全体像を組み立てます。
もっとも、両者は完全に別物ではありません。身辺調査の中で行動確認(素行調査的な手法)を行うことは普通にありますし、素行調査の結果から人物像が見えてくることもあります。言葉は重なり合っている、という前提で読み進めてください。
素行調査とは——「行動」を確かめる調査
素行調査は、対象者の日々の行動を尾行・張り込みで確認し、記録する調査です。典型的な依頼には次のようなものがあります。
- 配偶者・交際相手の浮気や不倫が疑わしい(いわゆる浮気調査も素行調査の一種です)
- 婚約者の休日の過ごし方、金遣い、ギャンブルの有無を確かめたい
- 家族の夜の外出先や交友関係が心配
- 従業員の勤務時間中の行動に不審な点がある
強みは、「言い逃れのしにくい行動の事実」が日時と写真つきで残ることです。一方で、調査は稼働時間に比例して費用がかかるため、怪しい曜日や時間帯をある程度絞り込めているほうが効率的に進みます。探偵の料金が時間単位でどう決まるかは探偵の時間料金の仕組みが参考になります。
なお、従業員の素行調査は目的が業務上の正当なものに限られるなど、対象や目的によっては注意点もあります。依頼前に無料相談で目的ごと伝えて、受けられる調査かどうかを確認してください。
身辺調査とは——「人物像」を確かめる調査
身辺調査は、経歴・勤務先・生活実態・交友関係・評判など、対象者の人物像を複数の角度から確認する調査です。結婚前の確認(婚前調査)や採用時のチェックが典型で、「この人の話は本当か」「一緒に人生を歩んで大丈夫な人か」という問いに、事実の積み重ねで答えようとするものです。
身辺調査という言葉の意味や読み方、身元調査とのニュアンスの差は身辺調査とはで詳しく解説していますが、ここで押さえてほしいのは「調べられる範囲には法律上の限界がある」という点です。
- 戸籍・住民票の取得は探偵にはできません(職務上請求は弁護士等のみ)
- 信用情報(CIC・JICC・KSC)は本人開示のみ。他人の借金を照会することは探偵でもできず、わかるのは生活実態からの推認までです
- 出身地・本籍・国籍・信条など差別につながる事項の調査は、探偵業法の趣旨により禁止されています
この限界は素行調査でも身辺調査でも共通です。「どの調査なら戸籍が取れる」といったことはありません。
身上調査とは?やや古い言い回しとの関係
検索していると「身上調査」という言葉にも出会うかもしれません。身上(しんじょう)調査は、家族構成・経歴・資産状況など、その人の一身上の事情を確認する調査を指す、やや古い言い回しです。お見合い結婚が主流だった時代に、縁談の前の確認として使われてきた歴史があります。
現在の実務では、身上調査は身辺調査・婚前調査とほぼ同じ意味で使われると考えて差し支えありません。ただし、かつての身上調査には出身地や家柄を調べる風習が含まれていた時代があり、現在ではそうした差別につながる調査は明確に禁止されています。古い言葉のイメージのまま「家柄も調べてほしい」と依頼しても、まともな探偵社は受けられない——この点は時代が変わった部分として知っておいてください。
言葉の変遷はあっても、「大切な節目の前に相手を確かめたい」という気持ち自体は、昔も今も変わらないものです。
目的別の使い分けと、迷ったときの頼み方
ここまでの整理を、悩み別の早見表にまとめます。
- 婚約者の経歴・結婚歴・生活ぶりを確かめたい → 身辺調査(婚前調査)
- 交際相手に浮気や隠しごとの気配がある → 素行調査
- 金遣い・ギャンブル・夜の交友関係が心配 → 素行調査を軸に、必要に応じて身辺調査を組み合わせ
- 子どもの結婚相手のことを何も知らない → 身辺調査
- 採用予定者の経歴詐称が心配 → 身辺調査(ただし職業安定法上、調べられる範囲は業務に関係する事項に限られます)
そして最も大切なのは、調査名で注文しようとしないことです。探偵社によって言葉の使い方には幅があり、同じ「身辺調査」でも中身が違うことがあります。無料相談では「素行調査をお願いします」ではなく、「婚約者の、結婚歴と金銭感覚と生活実態を、式の日取りが決まる前に確かめたい」のように、誰の・何を・いつまでに知りたいかで伝えてください。そうすれば、適した調査の組み合わせはプロが設計してくれます。






